東京都の事前計画書(積替え保管施設用)の作成のポイント


産業廃棄物収集運搬業の「積替え保管あり」の許可を取得するには、必ず事前計画書を提出し、現地調査を受けなければなりません。「積替え保管あり」の産廃収集運搬の許可は、自社に積替え保管施設・仮置き場を設置するわけですから、「積替え保管なし」の許可を取得する時に比べて、格段に許可取得が難しくなります。

まずは、事前計画書を作成・提出し、都庁にOKをもらわなければなりません。事前計画書がいい加減だったり、環境法令に合致していなかったり、計画自体に無理があると、事前計画書を受け取ってはくれません。当然のことながら、それ以上先に進むことができません。積替え保管ありの産業廃棄物収集運搬業の許可を取得したいと思ったら、まずはいかに事前計画書を作成するかが重要になってきます。

そこで、このページでは、積替え保管ありの許可の際に、もっとも重要な初めの一歩である「事前計画書の作成」について焦点を絞って記載していきます。あくまでも東京都の産廃許可申請を前提にしていますので、他県では取扱が異なることがあるかもしれません。

事前計画書に必要な書類

そもそも、事前計画書とはどのようなものをいうのでしょうか?事前計画だからといって好き勝手に書いて提出して良いわけがありませんね。そこで、まずは、事前計画に必要な書類について見ていきましょう。

提出書類 様式の番号
事前計画書表紙 様式1
都許可証の写し
保管場所一覧 様式2
変更事項に関する書類 様式3
変更事項に関する図面
施設の案内図
用途地域を示す図面
施設の周辺図
施設内配置図(排水溝を含む)
10 写真撮影場所を示す図面
11 施設及び施設周辺の写真
12 積替え保管を行う産業廃棄物の一覧表 様式4
13 作業手順説明書 様式5
14 保管場所の図面及び容量計算 様式6
15 保管容器のカタログ等
16 施設清掃に関する説明 様式7
17 生活環境の保全対策に関する説明 様式8
18 生活環境の保全対策に関する設備の場所を示した図面
19 生活環境の保全対策に関する写真および図面
20 使用権原を証明する書類(土地、建物、公図)
21 重機一覧表、重機の写真
22 関係法令に関する書類(環境確保条例)
23 関係法令に関する書類(その他)
24 施設近隣住民等への説明内容に関する書類
25 説明対象者を示す図面
26 同意書、協定書、説明経過書

ここで注意して頂きたいのは、「様式」の有無です。様式番号に「様式〇」と記載がある書類については、その様式を使用しなければなりません。逆に様式がなければ、自分で作成して提出しなければなりません。

各書類の作成のポイント

以下では、上記の一覧に記載した書類の中から、実際の事前計画書の作成・提出の際に注意しなければならないポイントをいくつか説明させていただきます。弊所が実際に作成の際に注意ている点、もしくは都庁の審査担当者から指摘を受けた点ですので、皆さんも参考にしてみてください。

1.事前計画書表紙(様式1)

担当者の氏名、電話番号を記載する箇所があります。行政書士が提出する場合には、行政書士及び申請会社の担当者の両方について記載するようにしましょう。

2.保管場所一覧(様式2)

「保管場所一覧」には「積替え保管を行う産業廃棄物の種類ごと」に番号を振って、保管方法・保管容量・屋内外の別を記載します。この「保管場所一覧」で振った番号は、「施設内配置図」や「保管場所の図面及び容量計算」の書類でも、同じ種類の廃棄物には同じ番号を使用することになります。

また、保管容量は、「積替え保管を行う産業廃棄物の一覧表(様式4)」の一日あたりの平均的な搬出量の7倍以下です。それ以上の量は、保管できませんので、計算をしながら保管量を記載しましょう。

なお保管容量の単位は「㎥」です。

3.用途地域を示す図面

「事前計画書の表紙」に用途地域を記載しますが、事前計画書には、その「用途地域を示す図面」を添付します。用途地域を示す図面は区役所や市役所のホームページにあるものを参考にします。

4.施設内配置図

施設内のレイアウトを記載したものが「施設内配置図」です。施設の塀、門扉、搬出入口、保管場所、作業場所、選別場所、排水溝、オイルトラップなどのレイアウトを記載します。また床面の材質について、コンクリート、耐薬品性、耐油性などを記載します。

あくまでも私見ですが、廃油や廃アルカリなどの液体を保管する際には、排水溝やオイルトラップなどが必須であるように思います。また、その他の固形物をあつかうにしても、液漏れ防止対策を施すように指摘を受けることもありました。既存の施設に環境対策がどの提度備わっているか….この辺りが一番難しいところです。

5.写真撮影場所を示す図面

4の施設内配置図と同じ図面を作成し、様々な角度から写真を撮影します。この写真を見ながら事前計画書の審査が行われます。また、後日実施される現地調査の際にもこの写真と同様であるかの調査をうけることになります。

6.積替え保管を行う産業廃棄物の一覧表(様式4)

2の保管場所一覧に記載附番した廃棄物ごとに「搬入者・搬出者、主な搬出先、主な排出元、主な品名、一日当たりの平均的な搬出入量」を記載します。搬出と搬入のおどちらか一方は、必ず自社のみで行う必要があります。

また、「一日当たりの平均的な搬出入量」は、2の保管場所一覧の保管容量とバランスをとる必要があります。

7.作業手順説明書(様式5)

「作業手順説明書」もやはり、2の保管場所一覧に記載附番した廃棄物ごとに作成します。番号を間違えないようにしてください。また作業手順説明書には、搬入から搬出までの流れを具体的にわかりやすく記載するようにしましょう。

8.保管場所の図面及び容量計算(様式6)

この様式6も2の保管場所一覧に記載附番した廃棄物ごとに作成します。この書類は図面の作成や保管容量の計算式を記載する書類になります。保管する廃棄物の量を算出する根拠になる大事な書類です。実際に保管を予定している量、計算式に間違いがないか、容器の寸法・個数はあっているかなど、一番記載ミスが発生しやすい箇所と言えます。

この図面・計算が合致していないと、事前計画を再度やり直しせざるを得なくなります。すべての根拠となる書類ですので、社内でも十分に検討、確認したうえで、作成されることをお勧めいたします。しつこいようですが、ここに何か間違いがあると、他の書類・数字にも波及してきますので、十分注意してください。

9.使用権原を証明する書類等

積替え保管施設に利用する土地・建物を賃貸している場合。土地、建物の賃貸借契約書、登記事項証明書、公図の写しが必要になります。また、当該土地建物を「産業廃棄物の積替え保管施設」として使用することについて、所有者が同意・承諾していることの同意書・承諾書も必要になります。

所有者の同意・承諾がなければ、どんなに頑張っても積替え保管施設を設置することはできませんね。積替え保管施設の設置にとって、所有者の同意・承諾はとても重要なポイントになってきます。

10.関係法令に関する書類

関係法令に関する書類で一番重要なのが、指定作業場の設置届になります。指定作業場の設置届は、区役所・市役所に提出することになります。

11.施設近隣住民等への説明内容に関する書類

積替え保管施設の設置には、近隣住民への説明が必須です。「施設で取り扱う産業廃棄物の具体的な内容」「施設における具体的な作業内容」「生活環境への影響に対する防止対策」などを説明してください。

なお、近隣住民への説明は、少なくとも施設と接している建物に住んでいる住民への説明が必要なようです。この点については、明確な基準があるわけではなく、ケースごとに判断されるようですので、事前に都庁に相談して確認してみるのがよいかもしれません。

12.同意書、協定書、説明経過書

11の施設近隣住民などへの説明をした際の、「同意書、協定書、説明経過書」のことです。弊所では、説明経過書を用いて、近隣住民への説明の経緯、反応、その後の対策などを時系列に沿って書類を作成して提出しています。

提出方法・提出先

事前計画書の内容については上記の通りですが、提出方法・提出先についても確認しておきましょう。

提出方法

事前計画書の提出は予約制です。決まった日時にしか行っていないので、ある程度の準備が整った段階で早めに予約を入れましょう。提出部数は正副2部で、左側に二穴を開け、紐で綴じましょう。東京都の場合は、インデックスを付けるように指示されているので、忘れないようにしましょう。

このような形式をないがしろにしていると、審査担当者の印象が悪くなってしまいますね。些細なミスはしょうがないとしても、手引きに書いてある形式・提出方法くらいは念入りにチェックし、間違いのないようにしましょう。

提出先

提出先は、積替え保管施設の場所によって管轄が異なります。

施設の場所 提出先
23区、島しょ 東京都環境局 資源循環推進部 産業廃棄物対策課 審査担当

〒163-8001

東京都新宿区西新宿2-8-1 都庁第二庁舎

市町村

(八王子市、島しょを除く)

東京都多摩環境事務所 廃棄物対策課 審査担当

〒190-0022

東京都立川市錦町4-6-3 東京都立川合同庁舎

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最後までお読み頂きましてありがとうございました。いかがでしたか?積替え保管ありの産廃収集運搬業の許可を取得するのは、非常に難しいです。これは嘘ではありません。私のような専門家の立場から言わせてもらっても、やはり難しいと断言できます。

  • 土地建物の所有者の承諾がなければ、施設を設置できません。
  • 近隣住民の同意を得られなければ、施設を設置できません。
  • オイルストラップや散水設備がなければ、施設を設置できない可能性が高いです。
  • 容量計算、保管場所の図面を上手く作成できなければ、施設を設置できません。

上記のように積替え保管施設の設置、仮置き場の設置、積替え保管ありの産業廃棄物収集運搬業の許可の取得にはさまざまなクリアしなければならない壁があります。

もっとも、すべてのケースで諦めなければならないわけではありません。都庁に事前に問合せをしたり、過去の同種の案件を調べなおしたり、審査担当者と協議をすることによって、許可取得の糸口が見えてくるかもしれません。その為には、しっかりとした事前計画書を作成することから始めなければなりません。

横内行政書士法務事務所は、積替え保管施設の設置・積替え保管ありの産廃収集運搬業の許可の代理申請を行うことが出来る数少ない事務所です。お困りの際は、どうぞ、遠慮なくご連絡ください。皆様からのお問合せを心よりお待ちしております。

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